〒370-0081 群馬県高崎市浜川町1650-1
芸術を学ぶ人たちが石膏像をデッサンの練習に取り入れ始めたのはいつ頃からたと思いますか。学校のような教育機関で取り入れられたのは15世紀のルネサンスの時期だと言われています。
ルネサンス期には古代ギリシャ・古代ローマ時代を手本にしようとする機運が高まりました。ギリシャの哲学者プラトンの考え方を再考しようとするプラトン・アカデミーが開かれ、「ビーナスの誕生」で有名なボッティチェリもそれに参加していました。
ヴァザーリが設立した「素描アカデミー」では、巨匠の模写や人体・風景デッサンとともに、古代彫刻のデッサンが行われていましたが、そこにある石膏像は無数のポイントが直接打ち込まれています。
これは像の形を立体的に理解しやすくする為に打ち込まれたポイントで、現代の3DCGにおけるポリゴンと同じ考え方です。今は面取りされたアグリッパも市販されています。
ちなみに、石膏像はレプリカです。ギリシャ時代・ローマ時代に作られたオリジナルから直接型どりしたものもありますが、教育用の石膏像はオリジナルを模刻し、石膏取りしたものが多く使われています。
アグリッパ(BC63-BC12)はローマ皇帝アウグストゥスの側近として、軍事面や公共建築造営などで活躍した。(ローマ・初代パンテオンや水道橋など)アグリッパの彫像は、正面・側面性が強く押し出された、面的造形性の明確な表現となっている。
(ルーブル美術館蔵)
「平成22年度実技検査実施要項」につきましては、発表までしばらくお待ち下さい。
石膏像を鉛筆によりデッサンする。(ビーナス胸像、アグリッパ胸像、マルス頭像のうちひとつ)
ミロのビーナス胸像
青年マルス首像
アグリッパ胸像
実技試験について
平成19年度 実技検査実施要項【前期選抜】より
四つ切り画用紙(約382×542mm)を使用し、検査時間を180分とする。
●参考資料 【過去問題】
※実技検査当日、抽選により描く石膏像、及び描く位置を決定する。
(2)携帯品
普通科芸術系(美術コース)の実技検査等
(1)課 題(全受験者に実施)
平成19年度の実技試験で出題された石膏像
鉛筆(HB、B 〜4Bの5種類を各々2本程度)、消しゴム(練りゴム等使用可)、その他デッサン
に必要な道具。