1年理系オナー 埼工大連携講座
12月25日(月)、1年理系オナークラスが埼玉工業大学に赴き、連携講座を受講しました。

 
 本年度の本校の生物系の連携講座は、1年生で埼玉工業大学の協力によるDNAを中心にした生化学の分野での連携講座を行います。午前中は生命環境化学科の石川正英教授・秦田勇二教授・秋田祐介講師による講義、午後は井門俊治名誉教授・特任教授によるCG実習を行いました。
 
 講座を始める前に、「ものづくり研究センター」を見学いたしました。ものづくりの発信の場として、また自然エネルギーに注目したエコの研究センターとして、平成25年に創立110周年を記念して建設されたそうです。
・講義
 ①教授 石川正英先生「遺伝子の基礎と応用」
  高校の生物の内容「パスツールの実験」から始まり、メンデルの法則を通して遺伝子
  の本体がDNAであること、DNAの構造、また遺伝子のはたらきとしてタンパク質
  の形成へと続きました。
 ②教授 秦田勇二「微生物研究の分子生物学」
  タンパク質の原料はアミノ酸であり、遺伝子はタンパク質の設計図であること、また
  生体内の酵素はタンパク質であり、化学反応の触媒として活性化エネルギーを下げ、
  反応速度を大変速くする力があることなどをお話しいただき、さらに酵素の利用とし
  て、潜在の洗浄能力の向上、糖尿などの難病に対する新薬の開発、細胞内の構造解析
  や、花の色を変えるなどがあるそうです。
 ③講師 秋田祐介先生「植物の分子生物学」
  花の色や形や香りの開発にも遺伝子レベルでの研究が進められています。対応する遺
  伝子を書き換えることでガクが雄しべ、花弁が雌しべに、或いは花自体が無限花にな
  ることもあるようです。またイオンビームを用いる突然変異育種法にも触れていただ
  きました。遺伝子にはまだまだ我々の知らない秘密がたくさんありそうです。
・実習
 名誉教授・特任教授 井門俊治先生
 AVS(動画編集ファイルAviSynth)を利用し、炭化水素の姿や振る舞いを可視化を通し
 て理解しました。なお、情報工学そのものの実習を含んでおり、プログラムを変更して
 原子の色や数を変えたりしました。
 最後に委員長より井門先生へ謝辞を伝えました。井門先生、石川先生、秦田先生、秋田先生、そして実習時のTAの先生など、埼工大の先生方には大変なご尽力をいただきました。誠にありがとうございました。