2年理系+1年理系オナークラス 一斉出前授業
12月15日(木)、2年理系クラスと1年理系オナークラスを対象に、大学及び研究所より講師をお招きし、先端の研究について講義していただきました。

 
 物性物理、結晶・合成化学、生命工学、鉱物学、機械工学、防災地盤工学、発達学、環境科学の8講座に分かれ、各自の希望講座を聴講しました。どの講座でも普段聞くことができない内容や、普段行うことのできない実験などを通して、先端技術を楽しく学びました。「身近なものでも今まで知らなかったことがたくさんあり、印象が変わった」「協力して実験を行う力が身についた」「様々な要因が噛み合って一つの結果に繋がるので、幾つもの組み合わせを試すことが必要であることがわかった」などの感想が聞かれ、生徒が進路や学問研究について考えるきっかけになりました。
 
☆磁石なんでも講座[物性物理](足利大学教授 横山和哉先生)
 「人が磁石にくっつくか」「超伝導の社会への応用」など、磁石に関する非常に興味深い講義をしていただきました。磁石を使用するスピーカーを実際に自分で作ったり、磁石で浮遊した円盤に乗らせていただいたりと実習を交えながら学びました。
 
☆不斉分子の光学分割[結晶・合成化学](北里大学教授 弓削秀隆先生)
 歯みがき粉の香料に使われているメントールや偏光フィルムとディスプレイの関係などを例に、分子の構造と性質について講義と実習をしました。身近な題材を通じて合成化学に対する生徒の興味関心を高め、最先端の大学研究について学べる貴重な機会となりました。
 
☆DNAを抽出して電気泳動をしてみよう[生命工学]
              (高崎健康福祉大学助教 藤本正太先生)

 実際に生のブロッコリーからDNAを抽出し、電気泳動という手法でそのDNAを分離して観察を行いました。実際に自分の手でDNAを抽出して観察する実験を通し、教科書に載っている知識的なものでなく、とても身近な物として感じることができました。
  
☆地学なんでも講座[鉱物学](本校教諭 坂本政道先生)
 群馬県内に存在する岩石の標本を実際に手に取り、種類や形、色を観察しました。鉱物にも構造があり、斑晶・石基など特徴がそれぞれ異なることや、群馬県は火山が多く、三波石など特徴的な岩石を発見することができることも学びました。
 
☆ものづくり体験~ゼロから何か創ったことがありますか~[機械工学]
                  (新潟大学教授 平元和彦先生)

 用意された基材を組み立て、電動歯ブラシカーを創りました。モーターの位置や車輪をはめ込む深さなどによって、歯ブラシカーのスピードや走り方が変わり、ものづくりの奥深さを味わいました。
 
☆自分の家は災害に強いのか?
    ~地図から災害安全性を見分けるコツ教えます~[防災地盤工学]
                (前橋工科大学准教授 森友宏先生)

 最近の集中豪雨や地震による災害は、すべて「地盤が良くない」ことに起因しているとのことでした。ネットで地盤の善し悪しを調べる方法や、神社や遺跡群のあるところは安全であるなど色々な知見を教えていただき、生徒たちがマイホームを購入する際などの参考となりました。
 
☆うっかりミスはなぜ起きる[発達学]
         (群馬県立県民健康科学大学准教授 五十嵐博先生)

 さまざまな種類のミスを実際に体験しながら、ミスが発生するメカニズムやその対策などをご講義いただきました。ヒューマンエラーに関する研究がなぜ必要なのか、医療現場ではどのように対策されているのか、実話も交えながら楽しく学ぶことができました。
 
☆測って発見!身近な環境を測定してみよう[環境科学]
               (神奈川工科大学教授 高村岳樹先生)

 事前にお送りいただいた大学近郊の河川水やいくつかのミネラルウォーターを用い、水の硬度を測定し、それを通して水の汚染度を調べる実験をしました。この実験では、日本の水と外国の水で結果が違うなど興味深い結果となり、楽しく学ばせていただきました。